多くの人がギターを挫折する理由
世界で最大手のギターメーカーであるフェンダー社CEOのアンディー・ムーニー氏によると、ギターを始めて90%の人が1年以内に挫折するという統計が出ていました。ではギターを挫折する人と、継続する人の違いはどこにあるのか、それを私の主観ながら深掘りしていきます。
ギターを挫折してしまう理由
- ギターを買ったはいいが、何をしていいかわからず、ただきっと実らない初恋のようにただ遠くからギターを眺めているだけ。
- まずはコードなど覚えることが多く、しかもFコードやBコードがうまく鳴らせなくて「もうイヤ」ってイラつきMAX。
- 気軽に楽しみたいので、記憶とか勉強なんてしたくないんだぜ!ルールに縛られた人生なんてまっぴらごめんだぜ!といった明日無き反抗。
- 頑張って弾けるようになったコードやフレーズ、曲もしばらく弾かないと全く弾けなくなってしまい号泣。
- 一体何が楽しいのか、その楽しみ方を見いだせない。しょーもなさ炸裂!
- 憧れのアーティストのようになれなさすぎて絶望の淵でため息つきながら真っ暗な部屋でひとり三角座り。
- ギターよりも興味のあることに囲まれて、どうしてもギターの優先順位が低いまま。
「終わっちまったぜ」と絶賛ネガティブ・キャンペーンまっしぐらになり、人によっては自暴自棄になったり、産卵中のウミガメのように大粒の涙を流したり、バスルームにルージュの伝言「Sayonara」なんてことになるなんて勿体なさすぎるのです。
ギターを続ける人って
これは私の主観ではありますが、ギターを挫折する人と継続する人を分ける要素こそは「運」だと思います。つまり家族や友人、身近な存在にギターを長年やっていて、しかもそれでものすごく楽しませてくれる人が居たとするとその「縁」は多くの知識と喜びをもたらしてくれます。こうして嬉しい存在が身近に居る「環境」があればきっとどんどんギターの楽しさを理解し、音楽を楽しめるようになると思います。大輪のひまわりは壮大な青空の下に立つのです!机ドーンときたもんだ!
その他ギターを始めようと思ったきっかけになったアーティストに夢中になりまくる。「憧れ」がモチベーションの全てになる!これは大きいですよ!なんせ自分が目標にする「理想像」が明確にあるわけですからね。ただその目標とする理想像へと向かえているかどうかを自分で判断するだけにとどまらず、評価してくれる存在、フィードバッカーが居れば更に成長スピードが上がるかもですね。
もしくは「ヨノナカバカナノヨ」と初っ端から人とのつながりを遠ざけ、唯我独尊ロードをぶっちぎる!そんな孤高の天才を貫くダークヒーローみたいな人かな。例えホワイトボードでもオレは油性マジックしか使わない!それがポリシーってもんだZ!・・・しかしこれでうまく行く人って実は私は見たことないです。まだまだやなオレ・・・でも持って生まれた「才能」って憧れますね。
よくあるケースでは、本人のやる気とは別に友人などからバンドメンバーを探すのが大変なのでって理由で「キミを信じてる」と潤んだ瞳で頼まれて、ギターを弾かないとしょうがないといった「断れない」ケース。
ギターを続けるにあたり理想的な条件をまとめると、
- ギターや音楽に詳しく、楽しい人が身近に居る環境。
- 目標とする理想像が明確にある。
- 天才、あえて何も語るまい!
- 友人などから頼まれてギターを弾かざるを得ない状況。
つまり、ギターを続けていくにしても、音楽を深めたり、どんどん活動の幅を広げていくにしても、一番大切なことは「他人との関わり方」に尽きるんじゃないかと私は思うのです。しかし人によって個性は様々。無理に自分を演じる必要なんてなくて、むしろ自分らしく「他人の考えや行動」を取り入れていくのが、それこそが、そう!それこそが・・・何やったかな? そう成長の絶対条件だと私は断言したいかも!
しかしギターを挫折する理由で7つも列挙しといて、ギターを続けるにあたり理想的な条件が4つしかないかな。
ギターを始めたきっかけは?
この人生で最も大切なこと!それは「一歩を踏み出してみようと思った」その理由にあります! たぶん。。
大抵の人はみな憧れのアーティストや、身近に音楽をやっている人に影響を受けて、それがギターを手にした理由なのではないでしょうか?もしくはギターの造形美に惹かれたりとか、おもちゃとして楽しそう。それぞれに理由があるでしょうが、きっとその時に思い描いたことは一様に、ギターを持つことによってすごく幸せな気分になれる、そんな瞬間への憧れだったと思います。
そんな気持ちを持ち続けるためにも「憧れに対して向き合い続ける」ことが大切です。
では自分の身近に音楽をやっている人がいなかったとして、どうすればそのモチベーションをキープできるのか? 実は多くの「ギターを長年楽しんで弾いている人たち」にはその理由があります。もちろん人それぞれですが、きっとまとめれば「この嬉しい瞬間のために努力ができる」といったものでしょう。それはバンド活動など音楽に関わるものだけではなく、練習後の打ち上げなど、音楽とはまた別のものだったりもします。
漠然と「ギターが弾ける」といっても、ではどんな状態になれば満足なのか、それはある程度弾けるようにしてから見つけていくのもよしだと私は思います。テキトーが好きな人はテキトーを謳歌し楽しい音楽人生を、理屈っぽいことが好きならば理屈王として音学を深める。ただギターを抱えているだけで嬉しいのであればそれで十分だと私は思いますし、どんどんうまくなりたければ計画を練り、作曲など作品を作りたいのであればその方法を学ぶ際、現代においては情報の宝庫へのアクセスは簡単です。「何がしたいか」それを明確に言えればあなたはそこへと向かうことができます!ただしそうなるためにはネガティブにならないこと、常にワクワクして音楽に臨むこと!これが絶対的真理じゃあ あーりませんか!
ワクワクを見つけようか
気持ちって見える?心ってどんな形?精神論だと思うでしょ。でもそんな目に見えないハートの部分ってあなたの人生のほとんどを支配してるって思いませんか?気持ちには色があり、心には形がある。それこそが時代も距離も問わず、そう時空を超えて私たちに大きな共鳴と波紋をもたらすんですよ。
その証拠に例えば映画音楽って、すごく心理描写や風景描写など、その映画を観る私たちの気分を一気に捕らえてくれますね。つまり共鳴する心には理由があるんですよ。その第一歩は「こんな気分を演出したい」という意思から始まります。ギターで言えば、まず「こんな気分」っていう響きを1アクションだけでやってみるんですよ。些細なことから物語は始まります。「これくらいならできるわ」ってくらい簡単なことはまずやってみましょう。その評価をするのは他でもない自分自身です。自分の中で響きに価値を持つことです。上手い下手は問いません。何もない空間に彩りを与えることそれこそがミュージシャンの特権です!!!!!
類は友を呼ぶ?
私たちの人生ってまさに「選択の連続」によって作られており、その羅針盤こそは「価値観」です。つまり「何がしたいか」がその人のすべてになると私は思います。ではどうなれば理想的か?私には一つの結論があります。それは童心に帰ること。他人と自分を比べず、ただ楽しみに没頭すること。 どんな人と仲良くしたいですか?好きな人でしょう? だからこそ何時間でも話せるような「好きなこと」を探し続けることって、そこで出会うことって人生の羅針盤になり、生き方を決定づけるものになると思います。
だから学ぶことは大切です。しかしどう学ぶか?そのスタイルも自分で見つけていくのが理想です。
ギターを挫折する最大の問題に向き合う
ギターを挫折する最大の問題は、誰かのマネをすることから入るという「他人軸」なものの考え方にあります。押さえられないコードを無理やり押さえようとしたり、無理なテンポでの演奏など、そういった憧れにはすぐに到達できないかもしれない。でも「今できることの可能性」を伸ばしていくこと。そこからあなたの「個性」が磨かれていくと私は信じています。
到達点
「自分はこれが好き」それが軸にあると妥協はあっても挫折はありません。そして自分の「個性」を形にできてこそ、あなたにとっての音楽は完成されるのではないでしょうか?ただその「個性」は磨かれるものであって、守るべきものではないと私は思います。進化は未来に向かってのものだからです。つまりどれだけ多くの情報を精査し、それを知識として蓄え、自分なりに使いこなせる、そんな知恵へとつなげていける喜びを繰り返していけること、それこそが音楽を志す者の到達点だと私は思っています。
この記事を書いた人
桐生一功
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